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インサイドセールスとテレアポの違いとは?

インサイドセールスとテレアポ、よく混同される言葉ですが、具体的な違いはどこにあるのでしょうか。

インサイドセールスとテレアポは、BtoB企業では広く浸透している営業手法・手段ですが、一見同じように見えて、その本質は異なります。
テレアポの歴史はインサイドセールスよりも長く、正式には「テレフォンアポインター」と呼ばれます。
テレアポの主たる目的は、見込み顧客に架電し、アポイントを獲得して商談につなげるいうもの。

一方、インサイドセールスも架電などによるアポイント獲得は営業活動の基礎であり、この役割の類似性が、インサイドセールスとテレアポを混同させる原因ともなっています。

混同されがちなインサイドセールスとテレアポ、それぞれの特色を踏まえつつ、当記事では両者の違いについて解説します。
言葉自体は聞いたことはあったものの、イマイチ違いがはっきりしない、という方は是非参考にしてみてください。

インサイドセールスとは

インサイドセールスとは、そもそもどのような営業手法・手段を指すのでしょうか。

インサイドセールスはコロナ以降に注目され始めたセールス手法で、従来のフィールドセールスとは異なり、架電、Eメール、メルマガ、また手紙といった、非対面型の営業活動を指します。

マーケティング広告から資料請求があった、あるいは展示会やウェビナーで開拓した見込み顧客のリストなど、主にこれまで何かしら接触の機会があったすべての潜在顧客をターゲットとして選定しアプローチします。

コロナによって内勤での営業活動が主流化するなかで、インサイドセールスに関するウェビナーが多く開催された結果、さまざまなBtoB企業が社内でインサイドセールス部隊を立ち上げることとなりました。

一方、架電などによる非対面の営業活動という点では、テレアポ部隊と同じように聞こえるかもしれません。
では、インサイドセールスとテレアポではどのような違いがあるのでしょうか。

インサイドセールスとテレアポの違い

よく混同されがちなインサイドセールスとテレアポの違いに関し、以下4つについて具体的に解説していきます。

  • 目的
  • 成果指標(KPI)
  • 時間軸
  • 他部門・部署(フィールドセールス、マーケティング)との連携

目的

内勤の営業としてよく混同されるインサイドセールスとテレアポですが、非対面の営業活動という手法・手段は同じであるものの、その目的には明確な違いがあります。

インサイドセールス:信頼構築

インサイドセールスの主目的は、架電といったコミュニケーションの中で実施する、リードナーチャリングによる潜在・見込み顧客との「信頼構築」です。
リードナーチャリングをおこなわず、見込み顧客との関係性が構築されていなければ、たとえアポイントを獲得できてフィールドセールスが商談しても、受注には結びつきにくいと考えられます。

また、リードナーチャリングと並行し、見込み顧客から可能な限り多くの情報を引き出し、商談の成功率を高めた上でフィールドセールスに引き継ぎます。情報収集の手法としてはBANTヒアリングが一般的であり、BANTはBudget(予算)、Authority(決済権)、Needs(ニーズ)、Timeframe(導入時期)の頭文字を取ったものです。

BANTで得た情報のもと、フィールドセールスが商談前にそれぞれの要素に対して対策を立てることによって、商談時の成約率が高まると考えられます。

テレアポ:アポイント獲得

一方、テレアポの主たる、あるいは唯一とも言える目的は、アポイントの獲得です。

テレアポではリードナーチャリングによる見込み顧客の意識醸成には時間をかけず、成果としては、フィールドセールスに繋げて商談化するためのアポイントをいかに多く確保するか、に重きをおきます。

リードナーチャリングを実施しないという点で、そもそもアポイントの獲得が困難であると考えられますが、テレアポ部隊の腕の見せ所ということでしょう。

成果指標(KPI)

インサイドセールスとテレアポの違いの一つは、KPI(英:Key Performance Indicator)と呼ばれる成果指標です。
さまざまな職種で設定されるKPI、インサイドセールスとテレアポではどのようなKPIを成果指標として設定すべきでしょうか。それぞれ見ていきましょう。

インサイドセールス:リードナーチャリングの過程と成果を注視したKPI

インサイドセールスでは、架電数・率、商談化数・率、受注数・率、受注額、メルマガ開封率が主に設定されるKPIです。
上述のKPIのなかで、特に商談化数・率や受注数・率は、リードナーチャリングが成果に結びつくことで達成できるという意味で、重きを置くべき指標と言えます。

これらのKPIは、インサイドセールスで受注までを一括で担当する場合と、フィールドセールスに引き継ぐ場合で、異なる指標の設定内容を検討しましょう。

テレアポ:処理時間を重視したKPI

テレアポのKPIは、アポイント獲得数に加え、架電数・率、平均通話時間、平均処理時間といった、一回の架電にかかる時間を指標として設定します。

後述する時間軸にあるように、テレアポではインサイドセールスと比べて一件の潜在顧客にかける時間を少なくし、いかにアプローチする数を多く確保するかが重要な指標となります。

テレアポでは、KPI達成のためには、見込み顧客の興味を引き出せるリードナーチャリングよりも、まずはコールによってアポイント獲得に注力します。

時間軸

インサイドセールスは、テレアポよりも時間をかけることが一般的です。
どういった要素が時間軸に違いを生むのか、以下それぞれ見ていきましょう。

インサイドセールス:リードナーチャリングを通じた顧客の意識醸成に時間をかける

インサイドセールスではアポイント獲得は重要ではあるものの、リードナーチャリングを通じた見込み顧客の意識醸成と、なにより信頼構築が重要です。

架電やアプローチなど、初回の顧客接点で相手からの信頼を得ることは難しいでしょう。
そのため、一回のコールに時間をかけたり、しばらく時期をおいて複数回コールするなど、短期的のみならず、中・長期的にリードナーチャリングをおこなうことで、潜在顧客との信頼構築を図ることが必要となります。

テレアポ:アポイント獲得を重視するため短期的になりがち

テレアポはインサイドセールスとは異なり、顧客の意識醸成というよりは、まずはアポイントの獲得に注力すること、さらに限られた時間の中でいかに多くのアポイントを獲得するかが重要な成果となります。

そのため、見込み顧客一人あたりにかける時間は短くなり、全体的にも短期的な目線で架電していくこととなります。

他部門・部署(フィールドセールス、マーケティング)との連携

インサイドセールスとテレアポは、一般的には架電などによるアポイント獲得までを担当し、商談など以降のプロセスは他部門・部署に引き継ぐことが一般的です。

引継ぎ先がフィールドセールスの場合、商談の成功率を高めるため、どのようにフィールドセールスと連携するかという点で、インサイドセールスとテレアポの違いが如実に現れてきます。

インサイドセールス:成約まで見越したヒアリングでフィールドセールスの成約率を高める

インサイドセールスは、架電でのアポイント獲得のみならず、フィールドセールスの商談に有用な情報を、潜在顧客からヒアリングすることが重要です。
ヒアリングの方法は、前述したBANTがよく使われる手法・手段でしょう。

さらに、インサイドセールス部隊がBANTで有用な情報を聞き出すことで、顧客の持つニーズやその傾向が把握でき、マーケティング部隊がより商談・受注に結びつきやすそうなターゲットにマーケティング対象を絞るなど、マーケティング手法やその方向性の修正にも活用できます。

テレアポ:獲得したアポイントをフィールドセールスに渡す

テレアポは、なにより短時間で数をこなし、獲得するアポイント数を最大化することで、可能な限り多くの商談機会をフィールドセールスに提供することが重要となります。

そのため、一人の潜在顧客との会話は短くかつ情報収集も浅くなることが多く、フィールドセールスは自身で潜在顧客へのヒアリングをする必要があるでしょう。

インサイドセールスとテレアポで最も異なる点とは

ここまで混同されがちなインサイドセールスとテレアポの違いについて細かく解説してきましたが、最も大きな違いは、リードナーチャリングによる潜在顧客の意識醸成と、信頼構築でしょう。

潜在顧客へ架電などでアプローチする点は同様ですが、商談から受注につながるきっかけ作りは、成果となる受注につなげるために最も重要な活動と言えます。

商談における受注率を高めるきっかけとは、短期的な営業活動にとどまらず、時間をかけたリードナーチャリングによって、潜在顧客の意識が高まる状態を作り上げることでしょう。
さらに、また架電開始からアポイント獲得の過程で、販売するサービスに対する見込み顧客の興味を引き出し、さらに長期的な目線でセールスとの信頼関係を構築することにも注力します。

インサイドセールスの課題解決はASHIGARUまで!

本稿ではインサイドセールスとテレアポの違いを解説してきましたが、組織内でインサイドセールス部隊を立ち上げたい、あるいは社内のテレアポ部隊をインサイドセールス部隊として再編成したいが、リソースもなく、どうやったらよいのか分からない!という方も多いのではないでしょうか。

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