商談獲得に向けて実践すべき営業活動とは?
商談獲得は企業の売上を大きく左右する大切な営業活動の一つです。
商談で見込み顧客(リード)の購買意欲を高め、自社の商品・サービスを利用する機会につなげることで、長期的な利益が得られるでしょう。
しかし、商談獲得までのプロセスをどのように進めたらよいかわからないという方も少なくありません。
商談を獲得する方法はさまざまあり、ターゲットとなる顧客や企業の商品・サービスに応じて変化していく必要があります。
当記事では商談獲得に向けて実践すべき営業活動を解説します。
商談獲得までのプロセスやおすすめのツールはもちろん、押さえおきたいポイントについて解説するため、商談獲得でお悩みの方はぜひ参考にしてください。
目次
商談獲得とは
商談獲得について理解を深めるためには、改めて商談とはなにかという基礎から学ぶ必要があります。
商談とは、見込み顧客(リード)に対し商品・サービスの取引に関する交渉や相談をする営業活動です。
商談は売り手となる企業と買い手となる顧客の2者間で行われ、企業はターゲットである顧客の抱える課題について聞き取りを実施したうえで課題解決へと導く商品・サービスの提案を行います。
自社の提案に顧客が納得し、商品・サービスを利用したいという意思表示を得て初めて商談獲得の成果が出たと言えるでしょう。
商談獲得に至るまでは長い道のりを要します。
一つひとつのプロセスを着実に踏むことで商談の成果を出しましょう。
商談獲得へのアプローチ手法
商談獲得へのアプローチ手法は、大きく分けて2つあります。
商談獲得に向けて実践されている2つの手法は以下の通りです。
- インバウンド型
- アウトバウンド型
ここでは2点について解説します。
インバウンド型
商談獲得へのアプローチ方法の一つ目にインバウンド型が挙げられます。
インバウンド型とは、自社の商品・サービスについてニーズがあると自覚してる顕在顧客に対してアプローチする手法です。
顕在顧客は自らの課題を把握し、課題解決に向けて情報収集を行っています。
インバウンド型には企業からのアプローチがしやすく双方が納得できれば商談獲得しやすいメリットがあります。
インバウンド型のアプローチ方法は以下の通りです。
- SNSでの情報発信
- YouTubeでの情報発信
- ブログなどのオウンドメディアでの情報発信
- メール(ステップメール/セグメントメール/メルマガ)での情報発信
- webセミナーでの情報発信
- ホワイトペーパーでの情報発信
近年はインターネットの普及によってさまざまな方法で見込み顧客(リード)へのアプローチが可能になりました。
ビジネスチャンスを逃さないためにも、顕在顧客に対するインバウンド型のアプローチ手法は押さえておきましょう。
アウトバウンド型
アウトバウンド型は先述したインバウンド型とは異なり、自社の商品・サービスについて興味や関心がない不特定多数の潜在顧客に対してアプローチする手法です。
アウトバウンド型は従来から行われていた手法であり、企業側が売りたい商材を売り込むことができる点がメリットとして挙げられます。
アウトバウンド型のアプローチ方法は以下の通りです。
- テレアポでの情報発信
- 飛び込み営業での情報発信
- 広告での情報発信
- DMやセールスレターでの情報発信
アウトバウンド型でのアプローチは、比較的短期で商談獲得できる傾向にあるものの、一度に複数の顧客の相手をするのが難しく、人員コストがかかるデメリットがあります。
ターゲットとなる顧客に応じてインバウンド型・アウトバウンド型を使い分けることが商談獲得への近道となるでしょう。
商談獲得のために押さえておきたいポイント
商談獲得には、いくつかのポイントがあります。
商談獲得のために押さえておきたいポイントは以下の通りです。
- 見込み顧客(リード)のニーズを押さえる
- 営業担当のスキルアップを図る
- マーケティング部門の担当者と連携を図る
- インサイドセールスを強化する
ここでは4点について解説します。
見込み顧客のニーズを押さえる
商談獲得を目指す際には見込み顧客(リード)が何を求めていて、どのようにしてニーズに応えるかを考える必要があります。
商談が失敗してしまう例の一つに、一方的に営業をかけているパターンが挙げられます。
自社の商品を売ることだけ考えて商談を行った場合、両者の間に温度差が生まれ、ターゲットとなる顧客が離れていくケースも少なくありません。
相手が「課題解決には自社の商品・サービスを利用するしかない」と思わせるような流れを作るためにも、まずは見込み顧客の情報収集や分析を行い、購買意欲を高めましょう。
ターゲットの顧客リストなどを活用し、アプローチのタイミングをうかがうことが大切です。
営業担当のスキルアップを図る
商談獲得には、営業担当がいかに見込み顧客(リード)の購買意欲を高められるかが鍵を握っています。
見込み顧客の購買意欲を高めるためには、顧客分析やタイミングはもちろん、営業担当のトークテクニックも重要なポイントです。
営業担当によって商談獲得にばらつきがみられる場合には、営業担当のスキルアップを図りましょう。
スキルアップに効果的な方法は以下の通りです。
- 商談時のロールプレイングを実施し、意見を出しあう
- 営業スクリプトを作成し、成功事例を共有する
- 定期的に営業担当のスキルレベルを確認し、繰り返し教育する
営業担当のスキルアップは一朝一夕で身につくものではありません。
根気強くPDCAを繰り返すことで、営業担当メンバーのスキルアップが期待できるでしょう。
また、営業活動の効率化にはSFAツールの活用をおすすめします。
SFAツールとは、「Sales Forth Automation」の略称で、営業部門の支援を目的としたツールです。
SFAは営業担当の業務や情報を自動化し、営業部全体の動きが可視化されます。
従来まで横行していた属人化を解消することで、ムダを省き効率的な営業活動が実現するでしょう。
マーケティング部門の担当者と連携を図る
マーケティング部門には、営業担当が営業活動をする前段階にリードナーチャリングと呼ばれる見込み顧客(リード)の育成を行う担当者がいます。マーケティング部門の担当者がリードナーチャリングを行い購買意欲が高いと判断した顧客の情報が、営業担当へ引き継がれるため、いかにマーケティング担当の担当者と連携が取れているかがポイントとなります。
マーケティング部門の担当者と連携し、リードナーチャリングを経た有効なリードを引き継ぐことで効率的に商談獲得が可能になるでしょう。
インサイドセールスを強化する
インサイドセールスとは、顕在顧客(リード)に対して電話・webセミナー・メールなどを通じて非対面式で実施するインバウンド型のマーケティングで用いられる手法です。
現在、リモートワークなどの普及により、顕在顧客に対し非対面式で営業活動を行うインサイドセールスが注目を集めています。
インサイドセールスはインターネットが可能な環境であれば場所を選ばずに実施可能なため、移動時間がかからず効率的に営業活動が行えるメリットがあります。
BtoBマーケティングにおけるインサイドセールスは、リードナーチャリングをするうえで効果的であると言われている手法です。
顕在顧客に対しセールスを行い、購買意欲が高まったタイミングでアポイントを取ることで商談の成果が出やすくなります。
しかしインサイドセールスはマーケティング部門が担っているケースが多く、その業務内容は多岐に渡ります。
インサイドセールスを新たにマーケティング部門に依頼する際には、仕事量が膨大に増える恐れがあるため注意が必要です。
マーケティング部門にインサイドセールスの業務を依頼するのが難しい場合には、代行会社などを利用するのも一つの手でしょう。
商談獲得までのプロセス
商談獲得を目指す際には、8つのプロセスを踏むことが大切です。
商談獲得までの8つのプロセスは以下の通りです。
- 見込み顧客(リード)の分析をする
- 資料を作成する
- アポイントを取る
- 挨拶とアイスブレイク
- 顧客の抱える課題に関するヒヤリング
- 商品・サービスについての説明
- クロージング
- アフターフォロー
ここでは8つの工程について解説します。
1.見込み顧客(リード)の分析をする
顧客分析は、商談の成功を左右する重要な工程の一つです。
商談するターゲットの見込み度合いを可視化し、提案すべき商材を確認することで顧客の購買意欲を高められます。
マーケティング部門から引き継がれた顧客情報をもとに、見込み顧客(リード)の分析を実施しましょう。
見込み顧客の分析する際には、MAツールを活用すると効率的に分析できます。
MAツールとは、webサイトの閲覧履歴やメール開封率などネット上での行動解析が可能なツールです。
webサイトに気まぐれに訪問する顧客もいれば、反対に熱心に通う顧客もいます。
また、メールを開いて内容を確認する手間を経て情報を収集をする顧客は、自社の商品・サービスに関心があると言えるでしょう。
MAツールの閲覧履歴や開封率をもとに見込み顧客の関心度合いを判別し、度合いによって最適なアプローチが可能になります。
購買意欲の段階に応じてアプローチを変えることで、商談獲得につなげましょう。
2.資料を作成する
顧客分析した資料をもとに、セールスを行う際に使用する資料を作成しましょう。
商談資料はターゲットのリアクションに応じて臨機応変に対応できるよう、パターンを作っておくことをおすすめします。
また、商談資料には自社の情報だけでなく実際に商品・サービスを利用した顧客の生の声や、メディアに取り上げられた実績なども記載することで顧客の信頼を得やすくなるでしょう。
3.アポイントを取る
商談資料を準備し終えたら、実際にターゲットとなる顧客と商談をするアポイントを取る工程に入ります。
アポイントを取る際はこちらから日時の選択を与えるとスムーズに日程が決まりやすいです。
反対に相手のスケジュールに合わせた場合、アポイントの獲得がしづらいため注意が必要です。
自社側が提案した日程から選んでもらうことで、商談の先延ばしを避けましょう。
アポイント取りの手段はメールまたは電話が一般的です。
定型文などを事前に作成し、営業担当ごとに対応のばらつきがないようにしましょう。
4.挨拶とアイスブレイク
アポイント獲得の次はいよいよ商談に入ります。
多くの場合、ターゲットとなる商談相手とは初対面であることが多いため、堅苦しい対応は避け軽い挨拶と名刺交換を行いましょう。
互いに緊張している際には、アイスブレイクを行い緊張を解します。
アイスブレイクでは話題が脱線するのを避けるためにも、なるべく自社関連の話題やお客様の抱える悩みについて軽く話しましょう。
場の雰囲気を和やかにし、本題に入りやすい空気づくりが大切です。
5.顧客の抱える課題に関するヒアリング
商談はすぐに自社商品のセールスは避け、ターゲットとなる顧客の抱える問題や課題についての聞き取りを行いましょう。
商談では、商品を売るのはもちろん顧客が満足してサービスを利用することが大切です。
まずはターゲットである顧客の抱える悩みを明確にし、自社の商品・サービスとの接点を見つけることで次のステップの土台作りを行いましょう。
自社の商品・サービスがターゲットの悩みを解決できるという接点を見つけた場合、自信を持ったセールスが可能になるため気持ちが入りやすく説得力が上がります。
温度感のあるセールスは、顧客の心に響きやすく商談を獲得した際の顧客満足度の向上にもつながるでしょう。
このステップでは顧客の持つ課題が自社の商品・サービスに接点があり、解決できる問題かどうかを見極めることが重要です。
6.商品・サービスについての説明
自社商品・サービスについてのセールスは、ターゲットとなる顧客の悩みを受けたうえで課題解決できる商品・サービスがありますよ、という流れで説明できるのがベストです。
ここでは顧客の課題解決に対しいかに自社の商品サービスが適しているかを相手と対話しながらセールスをすることが求められます。
しかし、商品説明をする場合にも一方的に話を進めるのではなく、相手の理解度や表情を確認しながら行いましょう。
また、商品説明の際に料金の説明もあわせて実施します。
料金説明では、料金をやすく見せようとせず、正直に伝えることで顧客との料金の認識の相違が起きないようにしましょう。
7.クロージング
クロージングでは、商品の説明を終えて顧客が商品・サービスを利用するかどうかを判断するタイミングに入ります。
説明を終えたばかりの顧客の温度感を確認するとともに、好感触であればしつこくない程度に後押しするとよいでしょう。
クロージングではあくまで商品の購入を判断するのは顧客であるとをアピールすることが大切です。
判断に決めかねている場合は、「一度持ち帰って考えてみてください」や「すぐに判断する必要はございません」などの言葉を添え、顧客に気持ちの余裕を持たせましょう。
8.アフターフォロー
商談を終えたら、アフターフォローを実施しましょう。
商談終了後にはお礼のメールを送り、顧客によい印象を持ってもらえるような配慮が次のビジネスチャンスにつながります。
顧客との関係はセールスを終えた後も続きます。
既存顧客と定期的に連絡を取り、利用の経過や相談はもちろんこちらの情報も発信することでリピート購入につなげましょう。
今回商談が獲得できなかった場合でも引き続き顧客とのつながりを持ち続けることが大切です。
顧客との信頼関係を構築し、商談獲得につなげましょう。
また、顧客との信頼構築にはCRMツールの活用をおすすめします。
CRMツールとは、顧客情報を管理するツールです。
CRMツールでは、顧客の個人情報はもちろん商品・サービスを購入した日時や、webサイトから資料をダウンロードした履歴など、顧客の行動を一括管理が可能です。
CRMツールを活用することで顧客の情報を効率的に把握し、ターゲットに応じたアプローチ方法で信頼関係を構築しましょう。
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商談獲得までに必要なプロセスは多く、さまざまな営業活動を自社で完結させようと考えた場合膨大な時間と労力がかかります。
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