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インサイドセールスの立ち上げ手引書!必ずチェックしたい5項目とは?

インサイドセールスの立ち上げにお困りではありませんか?

インサイドセールスとは、従来の訪問型の営業と異なり、電話やメール、Web会議システムなど、内勤で行う営業活動のことです。
コロナ禍(2020年〜2023年)に、対面せずに営業活動が行える特徴に価値を見出し、中小企業だけでなく、大企業でもその活用が増加しています。

そして現在ではBtoB業態、BtoC業態を問わず営業効率の向上が見込めることから、導入する企業が続々と増えています。
インサイドセールスの導入により営業活動をフィールドセールスと分業し、それぞれの部隊が業務に注力することで、担当者のスキル習得や組織のKPI達成の早期実現が期待されています。

ただし、「なぜ導入するのか?」という解決すべき課題の設定を間違うと、営業活動のリソースを効率化できないどころか、不要なコストが増加するリスクを伴います。
ではインサイドセールスのスムーズな立ち上げを成功させる為には、どのような戦略を立てる必要があるのか。
今回は、営業活動に変革をもたらすインサイドセールス部隊の立ち上げの手順とポイントを解説していきます。


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インサイドセールスを立ち上げるための前提

自社内でインサイドセールス導入の成功事例がない場合、前提条件から丁寧に設計することが肝心です。

まず、社内へのインサイドセールス導入に際し、自社の課題を把握しましょう。
課題に対してインサイドセールスがどのような効果を発揮し、解決策となり得るのか、期待する効果と導入のメリットとデメリット、現場のニーズを洗い出す必要があります。
最低限、インサイドセールスの導入から立ち上げに関わる担当者とその上長など、一連のプロジェクトメンバー間では、インサイドセールスの有用性と達成すべきKPI、運用の方向性について、共通認識を持っている状態が必須です。

インサイドセールスの立ち上げが成功するか失敗するかの分かれ道は、立ち上げ期に上記のメンバー全員が運用の準備をし、どれだけ基盤を整えられるかにかかっています。
逆を言えば、プロジェクトのチーム内で意識の連携が取れていない場合、高確率で失敗するリスクが伴います。

必ず、以下の点をすり合わせてプロジェクトの進行に臨みましょう。

  • なぜインサイドセールスを社内に立ち上げるのか
  • インサイドセールスの導入で何を達成したいのか
  • インサイドセールスにどこまでの仕事を期待するのか

場合によってはチームのメンバーでインサイドセールスに関する情報を発信をしている外部のウェビナーや展示会、セミナーに参加して情報収集、認識の統一を図ることも初期の動きとしては効果的です。

インサイドセールス立ち上げの5つのステップ

インサイドセールス部隊を立ち上げる際の手順を解説していきます。

  1. インサイドセールスの対象となるプロダクト・サービスの決定
  2. 顧客化するためのシナリオ設計
  3. KPIの設定
  4. 人材の採用・配置・教育
  5. 顧客データ管理の環境整備(ツールの選定・導入)

製品の選定から導入までの基本的な手順は上記の通りです。

インサイドセールスの対象となるプロダクト・サービスの決定

自社の課題を踏まえ、インサイドセールス導入の目的や期待する役割を明確にし、対象となるプロダクトやサービスを確定させます。

扱うプロダクトやサービスによって、インサイドセールスの設計や、顧客へのアプローチ方法も変化します。
そのため、最初から複数の商材を同時に扱うとリソースが分散してしまい、結果的に上手い運用ができずに失敗するリスクがあります。
まずは1つ、インサイドセールスで扱うプロダクトやサービスを決定し、細部まで丁寧に設計を進めることが大切です。
インサイドセールスの導入が、社内で価値の創出に貢献するためにも、プロダクトやサービスの決定は非常に重要な項目と言えます。

顧客化するためのシナリオ設計

次にシナリオを設計していきます。
シナリオ設計とは、インサイドセールスが営業を行う上でのフローの方向性を明確にする作業です。

まずは顧客化を目指し、アプローチ対象となるターゲットの属性を想定しましょう。
リードとなっている対象の見込み顧客をどのように自社顧客へ育成するか道筋を定め、いつ、どこで、どのような情報を、どのチャネルで提供を行うのか設計します。
ただし、同じ社内であっても、セグメントが変わればアプローチする対象のペルソナも変わるため、リードの見込み顧客への刺さりが悪い場合はリストを精査し、別セグメントへのアクションも検討しましょう。

架電が始まり、商談を獲得できるフェーズでは、対象の見込み顧客が、営業フェーズのどの段階に該当するのか判断できるようにしましょう。
営業活動を進める中で、顧客が位置するフェーズを理解することは、購買意欲の把握にも役立ち、クロージングのタイミングなど的確なコミュニケーションを図る上で大変重要なポイントになります。

特にリードナーチャリングにおいては、いつ、どのタイミングで、どのような情報をどのチャネルでリード状態の顧客へ提供するかが今後の商談獲得の成否に大きく影響します。
初回の架電から、ナーチャリングコールまで、どうすれば見込み客が自社の顧客となり得るのか、シナリオのパターンを抜け漏れなく具体的に想定しましょう。

また、商談が受注へと繋がった後にはカスタマーサクセスを想定した施策も必要となるので、優先順位をつけながら順次対応していきます。

KPIの設定

インサイドセールスの立ち上げでは、KPIの設定が重要です。
アポイント数(商談獲得数)という結果の数値にコミットさせるのか、それとも活動量(架電数)や活動時間というプロセスで評価をするのか。
この2つだけでも意味合いが全く異なるため、運用時や契約時には必ず「何をKPIとするのか」を明確にしましょう。

発注者からすれば、商談ができるのでアポイント数が多い方が良いかもしれません。
ですが、これも注意が必要です。
何故なら、そのプロダクトやサービスを全く求めていない相手のアポイントを取得しても時間の無駄だからです。
もちろん商談が無ければ何も始まりませんが、受注確度の高いアポイントを取得することがインサイドセールスの一番重要な役割なのです。

営業のプロセスを可視化すれば一目瞭然です。
「リード取得→アポイント獲得→商談→成約→受注→カスタマーサクセス」
アポイントを取ることがゴールではありません。
アポイントを獲得すること以上に、商談を経て成約・受注し、カスタマーサクセスで自社のサービスに定着してもらうことが重要なのです。

当然、扱うプロダクトによって受注率や商談率の難易度は変化します。

また、プロダクトやサービスによって、インサイドセールスの手法や対象の顧客にも違いが発生します。
例えば、営業形態が、BDRなのかSDRなのかで異なるKPIの設定が必要です。
対象のリードがアウトバウンドリードなのかインバウンドリードなのかで、架電する際のアプローチの手法も変わります。

安易に架電数や商談数をKPIとして定めるのではなく、受注率から逆算した商談数、架電数、リード数をロジカルに算出してKPIを決定しましょう。

そして、KPIは一度設定したら終わりではなく、定期的に見直してブラッシュアップすることも重要です。
設定値が不適切な場合はもちろん、担当者の熟練度や状況に応じての項目の追加や変更など、PDCAサイクルを常に回すことで、精度やモチベーションを高めることができます。

また、フィールドセールスの営業進捗とも連携してトークスクリプトの改良も進めましょう。
アポイントの精度を高く、確度の高い商談に繋がる効果的なインサイドセールスにこそ価値があるのです。

人材の採用・配置・教育

運用の設計が済んだら、インサイドセールスを担当するチームを構成します。

インサイドセールスでは、扱う案件のプロダクトやサービスを十分に理解し、商材を顧客により魅力的に感じてもらうことが肝心です。
そのため、インサイドセールスを担う人材は様々なノウハウやスキルが求められます。
プレゼン能力はもちろん、顧客との会話から必要な情報を引き出すためのコミュニケーション能力やヒアリング能力が必要です。

それだけでなく、インサイドセールスでは多くの顧客を担当し、時間内でアプローチする必要があるため、業務スピードが求められます。
マーケティング部門やフィールドセールス部門との連携も必要になるため、正確な情報共有ができる能力も必須です。

人員の確保は、営業メンバーからの人事異動や他部隊との兼任のような社内ルートへの打診の他、新規雇用も視野に入れて検討します。
社内の人材確保が難しいケースや、プロに依頼したい場合はアウトソーシングを採用することもおすすめです。

人材を確保できたら、教育はもちろん、分担された業務に配置をします。
メルマガの作成、新規リード案件やリードナーチャリングへの架電など、インサイドセールスの業務は多岐に渡ります。
適切に役割分担し、日々の営業活動を漏れなく、KPI達成に向けて業務を円滑に進められる体制を構築しましょう。

顧客データ管理の環境整備(ツールの選定・導入)

最後に、顧客データを管理するためのツールを選定し、必要に応じて導入します。

インサイドセールスにおいて、アポイント取得後の商談フェーズや活動ログを記録するツールは非常に有用です。
スプレッドシートでの顧客管理もよいですが、SFAツールの活用で営業活動の進捗を可視化できる他、CRMやMAツールでは自動でメルマガの配信を行ったりと、営業部門の情報シェアや部門連携の助けになったり、SaaSの活用でリソースの削減も期待できます。

導入を検討すべきツールの代表例は以下の3つです。

ツール名正式名称目的
SFASales Force Automation
セールス・フォース・オートメーション
営業活動支援
CRMCustomer Relationship Management
カスタマー・リレーションシップ・マネジメント
顧客管理
MAMarketingAutomation
マーケティングオートメーション
営業活動の一部を自動化・効率化

担当する顧客や案件を増やすためにも、営業支援ツールの活用は効果的です。
特に、多くの企業に対してカスタマーサクセスを考えるのであれば、顧客情報を管理するツールは必要不可欠です。
ただし、企業によっては使用できるツールが制限されるケースもあるので、不明な場合は確認してから進めるようにしましょう。


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インサイドセールス立ち上げ成功の6つの秘訣

立ち上げの手順が分かったところで、次は失敗しない為に重要なポイントを解説します。

  1. 周囲の協力
  2. 決裁者も参加する
  3. 成功基準を決める
  4. リソースとKPIを整理する
  5. 会議体を決める
  6. トークスクリプトを作成する

成功へのポイントは上記の6点です。

周囲の協力

インサイドセールスの立ち上げでは幅広い業務に関与するため、社内の様々な部門との綿密な連携が必要です。
特に、連携の認識に漏れやズレが生じると、運用時に周囲の理解や協力を得ることが困難になります。

他部署のメンバーからすると、インサイドセールスは未知であったり、関心が持てなかったりする可能性があります。

まずは多くの部署と接点を持ち、コミュニケーションを図り、繋がることで、業務の効率化も狙えますし、他部門の温度感を直に感じることもできるでしょう。
周囲との合意形成や情報の共有は漏れなく行い、営業活動の効果的な連携をスムーズに進めるための環境を整えることが重要です。

決裁者も参加する

インサイドセールスの導入により、従来の営業活動を大きく変える事になります。
決裁者もただ導入を指示して終わりではなく、チームに積極的に関わり、経営陣の意思とズレが生じていないかの確認や、進捗状況の把握、周囲への協力要請など、運用をうまく回すために現場で参加、支援することが大切です。

トップダウンで導入の提案だけして現場に丸投げでは、メンバーは不信感を募らせ、志気が下がることで失敗のリスクが高まってしまいます。
実績やノウハウが蓄積して運用が安定し、問題なく営業活動を進められる体制が出来上がるまで、責任者として一番近くで見守りましょう。

新たな仕組みを導入した決裁者だからこそ、インサイドセールスの立ち上げに責任を持ち、KPI達成への正しい道筋を示し、成功へと導く存在となる必要があるのです。

成功基準を決める

どのような条件を以って成果・成功とするのか、基準や定義を明確にしておくことが大切です。
立ち上げの前提とも被りますが、インサイドセールス導入の目的、実現したい目標が明確でなければゴールを定めることはできません。

漫然とスタートするのではなく、事前にKPIや成功基準を定めましょう。
そして、他部門との認識のズレを防ぐためにも、関係者の中で成功基準を周知している状態を整えることが重要です。

特に自社で初めてこうしたテレマーケティングの仕組みを導入する場合、一般的には明確な成功指標がなければ継続が難しくなります。
どのような方向で、どのような成果が出たか、状況をまとめて報告して「成功事例」と関係者に認知されるように勤めましょう。

リソースとKPIを整理する

組織の構築において、リソースの問題は常に難題として降りかかります。
例として、人件費やシステムの導入料、使用料などが新規コストとして必要になります。

費用だけでなく、業務量の精査・最適化も必要です。
何にどれだけのリソースを割くか、曖昧にせず役割分担も具体的にしましょう。
必要コストを把握し、全体のリソースを整理できれば、担当者の役割や業務の内容・範囲を定めることができるため、KPIの設定も容易になります。

適切なKPIを設定し、目標に到達する事で、売上を向上し、インサイドセールス導入の目的を果たすことが出来るようになるでしょう。

会議体を決める

インサイドセールスでの取り組みをどのように評価するか、プロジェクトを軌道に乗せるための戦略策定や仕組みを事前に設けて置かなくてはいけません。
会議の場では、チームへの情報提供も大事ですが、素早い対応でPDCAサイクルを回すための発信や議論を大事にしましょう。

立ち上げの当初は、web会議など、毎週ミーティングを実施し、運用が安定してきたら頻度を減らしていくなど、営業活動を定期的に観測や分析ができるようにします。
導入の計画から適正な運用の把握においては、現場レベルのマネージャーからプロジェクトの責任者まで、誰もが情報を正確に理解することが大切です。

インサイドセールスの問題点としてよく挙げられるのが、担当者のモチベーション維持の難しさです。
会議体を設けて、取り組みを正当に評価していくことで、モチベーションの維持や、業務の精度の向上も期待できます。
ここでしっかりとKPIを達成し、ニーズを満たす結果を出すことができていれば報告時にも強い手ごたえを感じることができるはずです。

トークスクリプトを作成する

顧客との会話内容を想定した「トークスクリプト」がインサイドセールスには不可欠です。
トークスクリプトの作成では、まず社内の営業パーソンのトークステップを参考にしましょう。

重要なポイントは、インサイドセールスの主目的を忘れないことです。
機械的にアポイントを獲得するだけのテレアポのトークスクリプトではなく、顧客との関係構築に重点を置くことで、単なるテレアポと差別化を図ることができるでしょう。

ただし、インサイドセールスでは、単純にアポイントを取るだけでは意味がありません。
特に、架電者のキャラクターでアポイントを取得するような、属人的なトークスクリプトは組織的な運用で仮説検証を進める際にPDCAサイクルを回すことができなくなるので注意しましょう。
「話だけでも聞いてください」というアポイントは、商談になってもニーズがないことでクロージングできず、特にBtoBでは契約に結びつかない場合がほとんどです。

ペルソナとして想定するお客様にどのような「不利・不満・不便」があり、それが今回提案するプロダクトでどのように解決できるのか。
事前ヒアリングを通してお客様ニーズを把握し、解決策となり得るものを提案するスタンスのトークスクリプトでなければ本来的に意味がないのです。

そして、一度作成したトークスクリプトは、運用しながら実際の顧客の反応やフィードバックをもとに高速でPDCAを回してブラッシュアップを重ね、マニュアル化することでより精度の高いトークスクリプトへと改良していきます。


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