クレームとは、商品やサービスの「質」が、顧客の求める「期待値」よりも低い時に起こります。
しかし例え商品やサービスが万全の状態にあったとしても、クレームがゼロになることはありません。
なぜなら価値観とは人それぞれであり、ものの良し悪しを判断する基準や許容範囲も、人それぞれで異なるからです。
また上記のような「日常的クレーム」以外にも、「悪意あるクレーム」やモンスタークレーマーという言葉があるように「お門違いなクレーム」もあります。
どのようなものであれ、いつクレームがきてもいいように対策を練っておくことが大切です。
勿論クレームを処理するに当たり、注意すべきポイントというものがあります。
顧客の心情を理解し不快にさせてしまったことへのお詫び
まず注意したいことは、解決を急ぐあまり顧客の言葉を遮って話してしまわないことです。
クレームが発生したということは、感情を害したという怒る理由が、顧客には必ずあります。その「不快な思いをさせたこと」に対し、相手の立場にたって共感し受け止めることが、何より大切です。
言葉を遮ることはまず顧客に対し失礼ですし、「面倒なクレーマーだから早く済ませたいと思われているのではないか」と不快に受け取る可能性さえあるのです。
そのため、謝罪や提案は相手の話を全て、丁寧に聞き終えてから行うのが、賢明です。
そして「ご不快な思いをさせてしまい、申し訳ございません。」と気持ちに寄り添い、神妙に謝るところからスタートです。
また無言や無表情ですと「話が伝わっているか」「片手間に相手をされているのではないか」と懐疑心を持たれてしまう可能性があるので、話を聞くときは相づちを打ちつことが必須です。
原因・事実確認を行なう
クレーム対応では、顧客が抱いている不満や問題を確認、把握することが重要です。
その為、些細なことでも全てメモを取り、正確な記録を残すよう心掛けましょう。
「いつ、どこで、どんなトラブルが発生したのか」「何に不満を感じているのか」「何を要求しているのか」などは、事実関係を正確に把握するために重要なポイントです。
代替案・解決策を提示する
不満を聞き出した後は、適切な解決策を提示しましょう。
この時、こちらから一方的に提案するのではなく、顧客側に寄り添う代替策・解決策を提案することが大切です。
常識の範囲内で最大限の誠意を見せることが、相手の信頼獲得へ繋がり、顧客に不満の残らないクレーム処理になります。
また、解決案を提案する際は、「誰が」「いつまでに」「どこで」「何を」「なぜ」「どうするのか」といった5W1Hの枠組みで、提案すると相手に伝わりやすくなります。
なお自社に非がない場合も勿論、言葉は冷静に慎重に選び応対しましょう。
会社や法令・条例で決まっているからと突き放す回答は、怒りに油を注ぎ二次三次の苦情に繋がるため、注意が必要です。
正しい日本語を使用する
失礼な話し方や態度が厳禁なのは当たり前のこと、クレーム時は些細なことにも神経質になりがちなので、相手を尊重する丁寧な言葉遣いが大切です。一般的な言葉遣いを指摘されないようにしましょう。
NGワードに注意する
「絶対」と決め付ける言葉、「思います」と憶測する言葉、「だって」と自己弁護する言葉など、オペレーターの立場で使用すると、相手が不快に思いヒートアップしかねないNGワードがあります。適切な言葉選びをするよう、注意しましょう。
お詫びと感謝の言葉を述べる
クレーム処理は最後こそ肝心です!
無事に問題が収まると、つい急ぎ足で電話を切りたくなりますが、グッと我慢して、再度お詫びと感謝の言葉を復唱しましょう。
「このたびはご不便、ご迷惑をおかけしました」「貴重なご意見、お話誠にありがとうございました」など締めの言葉を添えることで、どんなことからも学ぶ企業姿勢を示すことができ、顧客満足度に繋がります。
「自分が責められているわけではない」と自覚する
オペレーターは、顧客からすれば企業の代表に見えますが、もっともクレームの主旨はあくまで商品・サービスに対するものです。
例え怒鳴るお客さまだったとしても、自分が責められたような気持ちになって萎縮してしまう必要はありませんし、ましてやカッとなりキツい口調で返してはいけません。
クレームの矛先が個人に向かい、事態が複雑化しこじれることは避けましょう。
一見クレームはマイナスに捉えてしまいがちですが、クレームは顧客の本音が詰まった生の声です。
顧客の不満や怒りの声の中には、「顧客が何を求めているのか」の大きなヒントが隠されています。
ちなみに、クレームを投げかける顧客は、仮に問題が解決しなかったとしても、再度利用する傾向にあることが分かっています。
しかもこの内の55~70%は、問題が解決されれば確実なリピーターとなることが判明しており、顧客が「不満や問題が迅速に解決された」と感じる場合、リピート率は95%にも上るのです。
さらに問題が解決したと感じる顧客は、平均5~8人の知人に「対処の良さ」について話すというデータもあります。
つまりクレーム対応の質を高め、顧客の不満を迅速に解決できれば、既存顧客のリピート率の安定化に繋がる上に、新規顧客の獲得へと繋がる可能性を期待できると言うことです。
昨今、コールセンターにも上記のような利益への貢献が求められています。
しかしながらクレーム処理のノウハウやテクニカルスキルは、大変奥が深く、一朝一夕にいかないのが難しいところです。
弊社の新サービス「ASHIGARU」のスタッフは「元・営業ハイパフォーマー」のみ。
つまり「常に最前線で営業として顧客と折衝してきた『攻め』のスペシャリストが、カスタマーサクセスなどのいわゆる『守り』の業務」を行うことにあります。
生産性の向上にとどまらず、クレーム処理からの解約阻止はもちろん、そこからの自然なクロスセルやアップセルこそ「ASHIGARU」の真骨頂です。
これを機会に、弊社の「ASHIGARU」導入、ご一考頂けましたら幸いです。